9月号
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ド化器枯色を使って楼黄色い枯色の大きな葉は、一昨年の九月号にも使った緑の大葉、ジャングル・ブッシュの枯葉である。里芋科に属しているが、里芋科の植物の葉には枯色の美しいものが多い。緑から黄色に変わり、最後には茶色になるのだが、同じ株から切りとった葉でも、枯色に変わる過程では一枚、一枚が少しずつ違う。いけばな展などの大作で、五枚、七枚と沢山使う場合、枯れはじめ、半枯れ、枯色と同じ種類の葉だけで、微妙に変わる葉色で良いコントラストを作ることができる。そんな場合の花色の配色としては、なるべく色が濃くて強い花を選びたい。この頁では、濃いピンクのミニ胡蝶蘭をとり合わせたが、濃紫色のヴアンダ、チョコレート色のカラー等もいい配色になる。胡蝶蘭の色をひき立たせるために添、えた少しくすんだ濃紫色の葉はスモーク・トゥリl(煙の木)の葉である。スモーク・トゥリーには淡緑白色と淡紫色の穂がある。そして淡紫色の方の穂には宰共のような濃紫色がかった葉がつく。花器はジャングル・プッシュに合わせて金色の絵柄があるガラス器を選んだ。花材ジャングル・ブッシュの葉ミニ胡蝶蘭煙の木コスタボダガラス器11

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