9月号
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ら・うせいだい1ν宇品つれ〜。オーストラリアから〈叩頁の花〉細い棒に三角形の尖った葉のついた作例の花材は「ジガスタ」というオーストラリアの植物だと花屋が教えてくれた。だがそれ以上のことは私の持っている植物図鑑ではわからないが、多分オーストラリアに同右種の多い蒲桃科か山もがし科の植物だろう。オーストラリアは変った動植物の生きている大陸である。世界の六大陸の、?ち、この大陸は中生代の終り頃、というと約七千万年ほど前の地殻の変動で他の大陸から広大な海洋をへだてて分離してその時期は腿虫類時代の末期で初期の晴乳類(地鼠等の食虫類以にも進化の場が広がりはじめた。ところが他の大陸から切り離されてしまったオーストラリアは当時から棲息していた卵生の鴨の噴や有袋類のカンガルー等が天敵の肉食動物がいないまま安穏に生きのびてきたのだそ、つである。一方植物の方は他の大陸との共通性はあるものの、同じ科の植物でもオーストラリア大陸内だけで独自の進化をとげてきたし、独自の国宥種も大変多い。例えば此頃一般化したカンガルー−ポウはハエモドルム科アニゴザントス属の花で西オーストラリアの固有種である。10

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