9月号
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ゆきもらそうのりうっさまむしぐさみ江づき司りミつJJ里芋科の花の形はほとんどが海芋に似ており、て天ん南也ん星しよ属うのまむ腹し草ぐさも例外ではない。五、六月頃京都周辺の山地で木の下陰の湿地でよく見かけるが、名前の通り腹の胴体のような模様の茎はあまり気持のいいものではない。作例に使ってみたのは葉のみずみずしい緑のひろがりが美しかったからである。天南星属の花の中で好んでいけられるのは雪持草で、筒状の仏炎包は外側が暗紫色、内側は白くその中に立つ花序の先がつきたての小餅のようで大変可愛い。花期は四・五月頃である。腹草の花期が過ぎた七・八月頃それよりも日当りの良い山地に糊宅LAの白い花が咲く。野生屈では向色の装飾花をあまり多くっけないのでいかにも山路の花といった感じがするが園芸品撞の水無月はほとんどが白色の装飾花ばかりで大きな花の房になる。糊空木はあまり水揚げの良い方ではないので少しでも花に水がまわるよう葉をとっていけるので他の緑葉を充分そえる。作例は掠紫の花瓶の色を活用して二極いけとしてみたが瑠璃色の花瓶を使っても清々しい配色となるだろう。花材糊空木腹草花器炭砂利花瓶途乙の事故にあわれた。氏は本当に気持の清らかな花道人でお互いのいけた花を忌障なく話しあえる数少ない知己だった。謹んで心から御二方の御冥福をお祈り申し上げます。7

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