9月号
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cキキョウ(小石)RイタオミナエシヤカエデキキョウニューサイラントルコキキョウR R女郎花、キキョウ、ニューサイラン三種の盛花である。オミナェシ、キキョウというと普通は自然趣味の風雅と考えるところを、この盛花にはニューサイラソを加えて明るい感じに作り上げている。花形も前からみて、四角い花形に作ったが、黒色の水盤に入れて、色彩効果もよく、新鮮な感じの盛花といえる。すすきを入れずにニューサイランというところが変わっているのだが、これによって花形も変わった調子になり、明るい感じになっている。黒色のひろい水盤との色彩もよく、たっぷりとした水面によくおさまっていると息う。ニューサイランも用い方によっては効果がある。イタヤカエデ、トルコキキョウ2利を細1の花瓶に活ける。黒い絵附の花瓶だが、緑と紫の花材との色彩の配合もよい。細いが叶の垂れ枝の楓一木、黄みどりの葉がたっぷりとして新鮮に憾じられる。トルコキキョウの紫の花を左方ヘ長く、楓の上方へ重ねるように使った調子がのびやかである。緑と紫の配色は上品であり、トルコキキョウのもつ明るい感じが、花器とのよい曲和をつくっている。初夏の瓶花として清爽といった趣味の瓶花である。真塗の姶板を敷き、花器を左方によせて飾る。黒掲色の水盤に軽やかな小品盛花を作る。紫のキキ「一ゥを右方へ少3せて挿す。白川石の細片をばらばらと入れて装飾とする。水と石と花との謁和というところ、夏の花にふさわしい「意匠花」である。自然趣味の配合でまことにすがすがしい感じである。山尊野草と石との配合は淵和のよいものである。こんな渇子の盛花は、趣味的に高雅な憾じのものでありた配合であることが大切である。意匠は作者の趣味の表現であり、清楚で美しいものでありたい。ぃ3淡泊に猜雅な感じであるように、色彩効呆の美しい◎⑬4R

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