8月号
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むくげたいまっそうの上にまとめて木樺をそえておく。足許をしっかり形造っておけばあとの花材は自由に左右に出すことができる。花材葉付きの薩摩芋木樺(宗旦)下野草狗子草アメリカ山午芽白花矩火草花器朱塗椀3頁の花V濃紅色の鶏頭。京都の花暦にあてはめるなら地蔵盆の頃の花ということになるのだろうか。七月から鶏頭は花屋に出はじめる。きつい赤なのでよく目立つ。買っていけょうかなとは回心うのだが、もう少し待って八月の中旬を過ぎてからにしようと思いなおす。別に特別な花ではなく、昔から誰もが一すいけておく花だったので花期がその頃の風物としっかり結びついているのだろ、っ。八月も末近くなると稲科の植物は大きく穂をふくらませる。秋風がそれらしく吹きそよぐと穂先が鶏頭の頭を叩く。この投入にはピンクの鉄線をそえたがこのとり合わせの中で一緒に初秋を演じてくれている。鶏頭花器青向磁花瓶花材オlト麦クレマチス晩夏〈3

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