8月号
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Rテッセンの白い花、サンキライの渋い赤の実。この2種をガラス花瓶(淡い紅色)に入れた。留主型の花形でテッセンを真と副、中間に入れ、これは竹にからみついたまま活ける。花瓶の前方と右方の留を長く出してひろやかな形になっている。これは基本の応用花型で、この材料としては少し堅い惑じだが、色彩的にも美しく、ことにガラス器を通して、水の上へ沈めたテッセンの葉の緑が透いて見えて、涼しげである。この配合で花器をかえ、形をかえて見るのも面白いだろう。⑧このガラス器は半透明で内部がすけて見えない。この程度のものが一ばん活けやすいガラス器である。色は白色。花材は薄紅のハマユウのダリアは丁度ハマユウと同じ色の、白に蒋紅を染めわけた可愛いい色の種類だが、殆ど同じ色系のこの花材をとり合せるのも、モダンな感じの出るものである。これも留主型の花形で右勝手の花である。ハマユウはアマリリスと同じ百合科の花だが、花軸の直線とダリアのまるい花の形の組み合せに変化がある。花3本。ダリア5本の瓶花である。A c黒いダリア6本、紫赤の花1本、この取合せでカットグラスの盛花器に活けた。この花器は大変形がよく、どの花にもよく調和する活けよい花器である。黒色とはいうものの少し赤味を帯びたこのダリアは、緑の葉の中に変った色を見せて、はつきりとしたすがすがしさを感じる。ガラス器と黒いダリアだけでは、少し単調な色なので、すそもとに紫がかつたダリアの花を一輪入れてみたが、これでぐつと色感がよくなった。明るくてモダンで夏らしい花だが、写真が悪くて残念というところ。B c Cの盛花器(二、五00円)このガラス器は三つとも百貨店で買つて来た花器。売場にはきつい紫、まっ赤なデザインの趣味の悪いものが沢山ならんでいるが、なるべくさつばりとしたガラス器が、花うつりもよい。近頃、。フラスチック製の花瓶が出ているが(値段は安い)、これはあまり惑心しない。一寸見はよく見えるのだが、すぐ嫌になる性質のもので、やはり本当のガラス製のものがよいと思う。ガラス器も上質のものは中々高価で、ここに御既の程度だと、手軽に使いやすい。Aの花瓶(四、000円)Bの花瓶(二、五00円)ガラス器に4

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