8月号
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「くだものもり」のガラス器を使って軽やかな盛花と小品瓶花を作った。このガラス器はcの容器にRの器をのせて、Rのように組み合せて使うことの出来るようになっている。―つの器で三つに使いわけることの出来る便利のよいガラス器である。ここでは三種類の盛花瓶花を活けて、それぞれに調和するような花を作ってみたが、RRcとも特殊な感じがあって仲々面白い。Rの盛花は、ミリオクラダスの緑、カラジュームの緑と白の菓、キキョウの白花。淡泊な色彩の取合せで、透明ガラスの清澄な感じに調和した夏の盛花といえる。ガラスの皿の上にいっぱいにみなぎった水のすがすがしさ、緑と白の葉と花が清爽といった感じをみせている。全体を低く作って花器のふちにカラジュームの緑の葉をかぶせるように垂れさせている。R上の皿をおろして水盤の感じに使ったのだが、広々とした水面が透きとおって美しい。ミリオクラダスの緑の業。白いスイレンの花、水に浮くひらき葉。夏の朝にみる水辺の情趣、とでもいった味わいがある。c台の部分が瓶花の花器になっている。淡青のアジサイの花、少し黄みどりの葉をそえて、白キキョウ3本、紫花1本。右方の紫の一輪はアジサイの青色に色のバランスを考えて挿した。(対ページ)R⑧ 2 一つの花器を三種に使うカラジュームミリオクラダスミリオクラダス白キキョウスイレン⑧ R

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