8月号
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写真の材料は罪種の観築植物「カラジューム・ビコロル」という。一般に観葉植物というのは葉の形と色彩が美しく観貨用に用いられる植物のことであって、く、温室で栽培されるものには随分珍しいロnn種のものが数多くある。日本種の葉けいとうなども観葉植物ということが出来るだろう。鉢植のカラジュームを切りとって、小さい花器に少し咸心じの変わった「生花」を作ってみた。伝統のいけばな「生花」せいか、というと、とかく型にはまったもの、むずかし熱帯種のものが多い約束のあるものと考えられやすいし、材料もお定りの木もの草花を使うものと、窮屈に考えられやすいが、この写真のような生花をみるとのびのびとした自由さが感じられるに違いない。... ,t9・ ``・ 美しい洋種の築ものを材料に使って生花を作るということは、洋花の新しい用い方でもあるし、反対に生花としても新しい境地を作りだすことにもなる。花器は濃紺色に銀色の線条のある広口の花瓶。剣山を使って水ぎわを揃えて生花の調子を作りあげた。茎の美しい直線、真副胴留と後方の見越の広葉、前箇の小葉、控の巻葉で花形をひきしめている。・~毎月1回発行桑原専慶流伝統生花の新しい境地専渓40センチ程度の高さだが,巻葉を添えて活けると,「U鉢植のカラジュームの葉を切りとって生花に活ける。きしまりのある花形になる。編集発行京都市中京区六角通烏丸西入桑原専慶流家元1972年8月発行No. 110 いけばな

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