7月号
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花器モロッコ製小鉢三種彩色陶器に真鍛板装飾モロッコの土産店で三種類の小鉢を買った。土産物屋に並んだ器は遠目では同じものに見えても、手にとると一つづっ歪み方や大きさが違うのがわかる。現地で永く暮らす日本大使館の赤岡女史によると、そのあたりがモロッコ人の気質で、あまり細かいことを気にしないのんびりした暮らし方が今ではなかなか気にいっています、と話して下さった。子供の時から物をつくることを覚え、モロッコ人のバランスでその技を磨き、暮らしている人達。大使公邸で働くモロッコ青年のお宅に伺った時、その新興住宅の内装にも細かい模様を彫り込んだ壁やモザイクタイルなど昔ながらの職人気質を感じた。そんなことを思い出しつつ器の絵付をながめて、三瓶飾りの小品生花をいけてみた。絵付の中の色に合わせて黄、赤、青と三つの花色を探したのだが、真ではベルテッセンの青色が、2まく出なかったのと淡水色のベルテッセンを加、えて少し色が多くなりすぎた。下野は茎が細いわりに水揚げは良いので小品生花にはむいている。ランタナは熱帯アメリカ原産でモロッコでもよく見かけた。七しち変へん化げの俗称があり咲き始めと終わりとでは色が移り変わる。鉢から枝切りして使っている。11 写

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