7月号
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匙O伺ソJむ炉」ゐCモロッコ五月の末、佐藤モロッコ大使のお招きで、首都ラパトで各国の駐モロッコ大使の御夫人約八十名の方々にいけばなのデモンストレーションを行なってきた。佐藤大使御夫妻とは長いおつき合いで、夫人は桑原専慶流の師範でもある。御招請を、つけたものの、西はサハラ砂漠に続く乾燥した風土なので花をどれだけ集められるか心配だったが「花ふたり旅」のスイス取材では大使御夫妻の親身なお力添えで予期以上の成果があ大使公邸でがった。それに前モロッコ大使中本ふ大人のアドヴアイスもあったので安心して旅立つことができた。時差もあって家を出てから何時間かかったのか計算できぬままラパト空港についた。大使御夫妻と大使館の桜井さんと赤岡さんの御出迎えを、つけて公邸に入る。ここに泊めて頂いて花を集めてデモンストレーションの準備をするのだが、外務省依願の仕事に来たという感じではなく、親戚の家に来たような気分である。休みして市内の花市場に出向く。露天の花屋が十軒ほど公園のようなところにかたまっているがトルコより数段上、そしてエジプトとはくらべものにならないほど花が多い。その上値段は開きなおすほど安く、その上L1渉次第で半値近くまでまけてくれる。翌日は王様の植樹園と花井園で好きなだけ花、枝物、葉物を集めさせてもらって夕方から翌日の準備といけこみにかかる。五月末、今ここで一番きれいに咲いていて目につくのはジャカランダ(桐擬)の木の紫色の花である。原産地はアルゼンチンだが、ラパトでは並木になっていたり、大きいお邸の塀の上から必~ 6

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