7月号
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裏白の木ミルトニア花型二種挿留流し花器飛天文青銅立花瓶日本いけばな芸術展出品作(高島屋東京日本橋店)会期が五月中旬だと会場には新織を主材にしたいけ花が多い。私の出品した第一室は古典花や自然調の出品作がとくに多かったのでとくに清々しい一画だった。初日の朝、常陸宮妃殿下が御覧に来られ、「まあきれい」と足をとめられて花材について詳しい説明をお求めになったが、妃殿下もこんな花がお好きなのだそうである。裏自の木(山梨)の新緑は白っぽく銀色がかつて見える。その葉色の聞からミルトニアの柔かいピンクがのぞいていると、いけた私も本当に美しい配色だと感じ、生花も花型だけでなく配色の大切さを改めて考えさせられた一作だった。10

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