7月号
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新西蘭は蘭科の地物ではなく、百合科の島和献属に入れられており、本来は繊維を利用するため栽培されていたが現在では観葉植物として、或は切花用として栽培されている。いけ花では主に盛花の花材となっているが生花の稽古にも良い材料で新西蘭・蓄被二種挿行郡花器陶淡褐色コンポート本…γhv。作例は対臨り木をかけた蛇の目に挿しているが、葉の断面がV字形になっているので、かなり挿しにくい花材である。ただ挿しただけではすぐに葉の向きが変ってしまうので、葉の聞の根元に新西蘭の断片を詰め物として挿しこんで固定する。葉は柔軟で簡単に撰められそっに見えるが、きつくしごくと葉の中央で割れてしまう。真はよく生長して断面のV字形が開いて角度が広がった葉と適当に湾曲しているのを選んで使う。真の葉の長きがきまればそれに合わせて副から胴、胴の沈み、副の沈み、真囲を作ってその順序で挿して真を立てその後に内副をそえる。一種挿では風情がないので留には葉の多い静破等で彩りを加えたい。8

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