7月号
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によるのだが、いけ花として斑入り植物を用いる場合注意しなければならないのは原種よりも弱いという点である。切花として古くから作られている葉前、柾木、縞薄等は原種と変らぬ強さを持っているが、斑入り花材の中には夏の暑さにすぐに黄変してしまうものがある。だからできるだけ良い花屋で新鮮なものを求めなければならない。八表紙の花〉表紙に使つた斑入葉は印刷費である。野生の葦とくらべると小さく弱々しいが、水性植物なので根洗いしていけると他の花にまじって数日の問、色の引き立て役として涼し気な姿を保ってくれる。とりあわせたのは季節感に満ちた草花ばかりだが、六種類を盛沢山にいけたので花色は白と赤系統だけに仰さえ、更に花器は黒みの勝った紺色でひきしめ、騒がしきを感じさせないようにしている。一納基の根元の赤い小さな葉は十薬(どくだみ)の変種で葉に赤斑が入った観賞用の品種で、他に観賞用として八重のどくだみというのもある。姿に育って行く。日本の樹木の中で又肥忠は白花と亦花を使った。花村太蘭縞葦赤葉十薬(どくだみ)京鹿の子・赤虎の尾雁皮白→イしFν】・主eヌつq〈2頁の花〉花器朱塗り能〈3頁の花〉花器濃紺柑水盤山有薬は山の中の林の下に自生する美しい花である。近頃では自生している姿は殆ど見られなくなったが栽培されている有薬より数等上品で優雅な感じがする。その山苛薬も鉢植で売られるようになったので縞薄をとりあわせ、後に苧環をそえていけてみた。このいけ花でとくに美しく見せたいのは当然山有薬なので葉を充分にそえ花器の前面に挿している。縞薄の葉の振りは大きくカlブを砧かせて山有薬の前面まで下げて花に’理ノ什を見せ、更に後の紫系の苧環で懐を深めた。そして朱唯能の明るい朱色が上品な山有薬の花に華やかさをそえる。花材山有薬縞薄西洋苧環直立する白樺と違って岳樺は更に高地で幹は風雪に耐えながら魁偉な私のとくに好きなものの一つである。高山の風格を具えた岳樺の大枝に里の皐ヂ品嘉除あを根締にそえ、いつか見た大きな岳樺を想い起こしている。花器B古古かっ、止白あオてミじ陽さイt二い緑岳存手出樺5方形皐さ花月2瓶3

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