6月号
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省略形のいけばな「花本でいける」。二体いけ・投入立体副主型の省略形主材百合、スイlトメモリー(斤作科)副材鉄線(金鳳花科)花をいける時に、それぞれの花どうしの「間合い」をどのようにつくるかということは、なかなか言葉で表しにくい。あえて言うなら、「窮屈でなく、空きすぎず」となるが、葉を間引きながら花を寄せ気味にした方が強い印象を与えることもあるし、人それぞれに向分の好みの間合いがあるともいえる。花二本でいけるいけばなは、花がいきいきと見える「間合い」を白分なりに見つけるための良い稽古になる。それぞれの長さをどうするか、どの程度前へ倒すのか、水際の葉さばきは:・など、たった二本の花をいける中にも、いけばなの重要な要素が多く含まれている。そして偶然「いい感じ」の間合いを見つけられるのも、シンプルないけばなの良いところである。6

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