6月号
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いろあいいっけんし守〈ど・ヲいろことである。この六月に訪問しようと思っている北フランスのノルマンディlに、紫陽花を集めている閣芸家がいる。何百株かが広大な庭園に植えられ、種額も何十種類かあるらしい。ハイドランジアほど色は鮮やかではないかもしれないが、本来の日本種の紫陽花は六月、七月の花としてなくてはならない存在だし、咲いて夏を越して晩秋まで、月々変わって行く色相の微妙な変代も見逃がせない庭の花である。花材海芋二色(白・ピンク)ハイドランジア花器カットグラスの水盤チョコレート・コスモス八4頁の花〉手のこんだ表紙の小品花とくらべると、このチョコレート・コスモスの小品花は一見無造作にいけられた感じがするかもしれない。だがチョコレート・コスモスの茎の線はよく生かされているし、色彩構成もすぐれている。チョコレート・コスモスの花から茎をたどって行くと、小さい細葉の線の群がり、そこから打ち出しの水差しの艶のある赤銅色に続く。そしてその下にチョコレート色を主調にしたハンカチ!フが二枚。この折り方は、背広の胸ポケットにハンカチ1フを飾りに挿すときのスリl・ピlクスという形なので何3

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