6月号
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でまりすがすが企司ドレ々Cいカしわぱあじさいがくあじさい鉄線の水揚げ〈2頁の花〉和則鉄線を投入にする場合、支えの棒はすっかりはずしてしまっ方がいい。色の階調は、花の配色としてはオリそして手早くいけるほどいい花になる。それには①水切り後、根元を砕く。私は指の爪で茎の先をほぐしている。⑦茎を器の底まで涼く水に入れる。海芋の茎のふっくらとした水々しさ花瓶の中の部分の葉は取りさる。①花の大ききゃ茎の丈夫さは一本づ2堪うので、無理なくいけられる長さや扱い方を経験で覚えていく。鉄線は一度気持ち良く水が揚がるとこっちのもの。例え途中で萎れても、水切りして深水で休ませると元通りにしゃんとする。写真の鏡花は、師範認証式のHに家元宅の玄関に掛け花としていけていた花を、器を替えていけ直したもの。式当日、鹿山寺での師範守菩式が無事終わると、家元宅へ皆で移動して、新師範は自分で一瓶の花をいけることになっている。どんな花が用意されているかも知らされずに、初めて訪れる家元のお宅。かちかちに緊張されるだろが、家のあちらこちらに家元一家がいけたさりげない出迎えの花を見て、季節の風の気持ちよさに気付く余裕も生まれるのではないだろうか。鉄線の色彩と八重小手強の清清しきが、能にぴったり合っている。花材鉄線三種八重小手強花器煤竹手付能みずみずしさを、〈3頁の花V白からピンク、紫へと移って行くジナルなものだが、ただそれぞれの花には葉があり茎や枝があるので同じ配色でも無限に変化する。この作例は白とごく淡いピンクのがこの盛花の感じを決定付けている。そして紫陽花も海芋と共に六月の潤いに満ちた花である。隅田の花火、渦紫陽花、柏葉紫陽花、そしてハイドランジアとよばれる西洋紫陽花は色の濃淡が美しい。普通の庭植えの紫陽花と響紫陽花ぐらいしか花屋や園芸店で扱われていなかった頃とくらべると随分種類がふえてきた。そして花が大きく、大輪で色が鮮やかな上に色数の多いハイドランジアと、原産国である日本の紫陽花を並べてみると、日本の紫陽花が見劣りするような感じである。ヨーロッパで変身した日本の紫陽花は十八世紀の終り頃に、日本から中国に渡ったものをパンクス郷がイギリスにもたらしたのが最初で、そこから多くの変種が作り出されたのである。日本の紫陽花は青系統の花が多いが、これは日本にはアルカリ性土壌が多いせいで、真赤な花をつけるハイドランジアができるのは酸性土壌の多いヨーロッパの風土性だという表紙の花の解説は5頁へ2

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