6月号
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云えば根無し草のよ、つな感じがして使いにくいものである。〈4頁の花〉白二輪、黄四輪の菩蔽をトルコブルーの一屑壷にいけた。色は華やかだが花型はゆったり落ちついている。切り花として育てられた蕃蔽は茎が真直なのであまり変った形にはいけられないので、その持味の上品さをよく心得た上で配色を考え、他にとり合わせる花材によって花型の変化を求める。作例では一枚のフィロデンドロンの葉が過不足なく一瓶の姿を控えている。花材蓄破黄四輪・白二輪フィロ(アンドロン花器トルコブルl肩壷鉄砲百合は数輪の花をつけたものと、一輪だけしか花をつけていないものが売られているが、形のよいのは一輪咲きの方である。又初夏には一輪咲きで露地栽培されたものも花屋に出る。この鉄砲百合は温室などで育てられたものより少し貧弱に見えるかもしれないが、茎が適度に曲がっていて生花にも都合のよい鉄砲百合である。作例は質のよい鉄砲百合の葉をきれいに揃え、ギガンテウムを挿しそえた六月の投入である。花材鉄砲百合アリウム・ギ方ンテウム花器オレンジ色陶花瓶〈5頁の花〉5

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