6月号
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ぺでしょ〈2頁の花〉〈3頁の花〉撫子科の撫子属は河原撫子からカーネーションまで、かなリ種類の多い花である。2頁に使った撫子の花弁は信濃撫子に似た栽培品種だが、撫子らしいピンクの可憐な花である。とりあわせたのは山草の対般加附草で暗紫色の延齢草や白花延齢草よりも花か大きく白さも鮮かである。花を選ぶ時、よく名前に惹かれて買ってしまうことがあるが、河原撫子よりも作例に使ったような撫子の方が丈夫で{丞庭向きだろ、っ。又可憐きをより鮮明にしようとして、いける輪数が少なくすると、わびしいいけ上がりになる。葉の大きい延齢草といけ合わせる場合、最低作例ぐらいの輪数は必要である。花材大花延齢草撫子花器かいらぎ鉄彩茶碗主材に使った椴僚は変った形で葉の真中の葉脈の上に同じ緑色の小粒の花が咲き秋には花の数だけの黒い実ができる。花筏にとりあわせたのは瑠璃虎の尾と日光の白根山に多産する配栂おである。この三種の中で花筏の枝の強い直線的な形を大きく左に振り出し、その下生えのような感じに二種の草花をそえた。花材花筏、瑠璃虎の尾花器水流文深鉢白恨葵3

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