5月号
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釣り船の花器に「コデマリ、ツバキ」を活ける。胴、留の位置に一枝ずつを入れ、留、控にツバキを入れた。の花形である。軽やかに流麗な形に入っている。枝ものの場合は柳、ぼけ、雪柳、など調和よく小品に椿一種など調和がよい。やまぶきに野菊、ささゆり一相、姫再合一種、青楓に姫百合などよい調和であろう。軽やかに清楚な形に活けるように考える。コデマリを真、副、ζれは生花ζでまりは五月K自然に咲くかんぼくだが、庭に咲く垂れものの中でも風情のある花木である。ツツジ、ユキヤナギ、ガク、ニワトコ、チンチョウゲ、ウノハナ、キイチゴ、パラ、など細く低い木質の植物だが、昔は木と草との中間の材料という意で、「適用もの」つうようもの、といって立花の材料とした木であり、草でもあるという性格で、草木の配列の中でもその中間の役割をもっ材料という乙とになっている。コデマリは手まりの様に小さい花が集まって集団花を作っているという、その意味で名づけられたもので、乙れによく似た庭の花で「オオデマリ」という「アジサイ」に似たカンボクがある。ヤマブキ、コデマリ、ユキヤナギは、かけ花、つり船の花器によく調和する材料だが、峰やかに風雅な姿はまζとに美しい。「コデマリ、野菊」「オ、ダマキソウ」など清爽にみえ、初夏の花としてことに適している。釣舟の花器は、竹誌の場合も、銅器の場合も乙とに意匠的である。草花のほうが調和がよく、姫百合、黒百合、おとめ百合など、乙とに一種挿しとして調和よく、またコデマリ一研、ヤマブキ一種、晩秋の乙ろ紅葉一枝、たれものに活けるなど本菊一種など風雅にも美しい。ばの閣の一両さ中間程度に花器を釣り、少し垂れ枝に花を活けて明り窓の方へ枝先きを向けて活ける様に形を作るのは、軽やかに雅趣が感じられる。生花として活けるのもよく、瓶花として小口聞に活けるのも好ましい。いずれにしても清楚に軽やかに掃すのがよい。かけ花器は重量のあるものがよく、軽いとゆれ動き安をかえることになるυ花器の安定する様に注意するととが大切である。乙でまり4存来|:③ 3

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