4月号
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桃の生花の手順を州説するために、分解写真をとりました。頁、副、胴、留、控の順に枝を作り、次々と写真にとったのです。写真ともに約二十分ほどで仕上げたので、あまりよい出来とは息えませんが、掲叔することにしました。この桃は二月下旬に活けました。糾宅咲きの紅桃で花も落ちゃすく、作花に仕上げるまで花を落さないように特に注意します。Rのように枝を選んで真から作ります。無駄な枝をとりはらい、ことに下枝をとり、花はさみを中心の太い木に密杵させるようにして枝を切りとります。切りあとをつめて切りとるのです。はさみの持ちjj‘刃さき向きなどに注意してドさい。桃は枝がつんつんと格好わる<ひろがつているので、引きしまりのある形に見立てるのがなかなかむづかしい。枝を廻しながら形のよいところを見つけます。足もとを美しく花芽をとりはらいます。⑧桃はためにくいものです。自然で咲く四月頃の桃はややためやすくなりますが、温室咲きのころはためにくく、手でためただけではすぐもどります。そこで「切りだめ」をします。切りだめは写頁Rのように、鋏で枝幹の仙げようとする部分に切りきずを人れ哀す。この真の場合、10センチずつ間隔をとつて、はさみで切りきず(三分の一租度切りこみ)を人れるわけです。この哀の場合、五か所きりこんだのですが、この場所に向手をあて柔かく曲げます。九か所をまげると、大体の枝がゆるやかな曲を作ることになり、頁の形ができます。cの写真は、切りだめを終つて真の形ができた状態です。枝の上下の中央部分より少し下ったところが、曲がる1心となります。あんなにひろがつていた桃の枝が作り方によって、向けようによって引きしまりのある真の形になったのです。くばり木は、れななめ後方に穴のあるように位附をきめ、留め木(おさえ)の「柚くばり」をかけて手を休めます。そして次の準備をします。c 8 桃の生花R@ R

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