4月号
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ー、,V R朱色のボケ、やぶつばき、ラッ。ハスイセン3種の盛花である。この配合は趣味的にもよく色彩の調和もよく、安全無難な取り合せである。無難というのは普通にはよい取合せだが、新しい工夫のある配合ではないという意味である。また、この配合なれば調子のよい花ができる、という配合でもある。最近はいけばな材料も豊富に使えるようになつてきて、洋花でもお秤古用の材料として自由に使えるようになった。ことに洋聞の類も沢山出. 廻つて値段も安くなり、気軽に活けるようになったが、よくしたもので自由に使うようになると、見る目には珍らしくなくなり、洋蘭が珍らしくないようになると、思いがけなくも鼻につくようなぜいたくな気持ちにもなる。やはり稀少的な状態であることがそれが貴重であるように考えられるのかも知れない。こんなに自由になつてくると、むしろ高山植物の花や温室栽培や特殊栽焙でない自然花の早咲きや、おくれ咲きなどのほうが珍らしい泌じをうけることになり、また、背の花をなつかしむ時代になつてくるのではないかと、杓えさせられるのである。ぽけは11月ごろから咲きはじめ、三月下旬には自然咲きのものが開花する。冬から初邪へかけては「寒ぼけ」といつて、温室咲き又は特殊栽培の早生品種である。つばき、なたね、ラッパ水仙、フリーヂヤなど調和がよい。洋蘭のコチョウラン、シ。フリペデュームなどをあしらうと明るい必じの花が出来る。R R白椿一秤の小品瓶花である。花悩は愛媛県のとべ焼の四角い花瓶絵の梅の絵付がなかなかよくできている,高松で買つてきた壷だが、花うつりのよい花湘である。花の絵のある花器に活ける場合は、絵にある花と活ける花材との調和を考えるようにする。本wーは花を人れる花瓶に.. 花の図粂は無駄なことであつて、あまりよい趣味とも思えないが、逆にこれを利用して、壷の花と実際に挿す花との謁和を意匠的に考えて、取合せるのもまた楽しい、ということも川来る。一莉の意匠化ともいえるものである。この椿の小品花は左右に出た花のある枝に変化があつて面•O3藍4 R ボケ白つばき種ラッパスイセンツバキ

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