4月号
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,. ←. , . 木ものの主材に草花の副材、というのは瓶花盛花の常識的な配合である。梅につばき、松にばらなどという代表的な配合は一般的だが、それはそれとしてのよさはあるにしてもおきまり、という感じのするのは当然であって、木もの草花の配合であつても、花の形を思い切つて変った調子に仕上げる様にしたいものである。とにかく、木ものに草花は活けやすくて、そしてよい調子を作り出すのがむづかしい配合である。同じ花形二つ椿のいけばなは大きく活けるほどむづかしい。小品に挿す椿がいちばん好ましい形だが、大きく入れると雑然としてしまりがなくなる。葉の整理に注意して、まばらな感じに葉をとりさり、掲色の枝茎が見えるように活ける。花形のバランスをしつかりきめて、自然の枝を自由にのびのびとさし出し、しかも中心をしつかりおさえる。空間の美しさを作る。2 R クンシランはんの木化材を変えて同じ花形を二つ活けた。左右に枝ののびた対照形だが,右を長く左短かく左右の枝の調子に変化を作った。口の広い花器を使つて,この場合はーガの隅へ株をよせつけて,その反対の方を美しくあけておくとつけ形のしまりもよく,株もとが美しくみえる。左右をのばして中央の部分(中問)を高く作る。花器の前方へ枝と花を垂れさせ広い花樅の前面に変化の見えるように考えるのが,一般的な形の作り方である。R つばき一種@ R

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