4月号
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かきウぱた必ずさ生花の単純な構成には自然の生態を尊重しなければならなかったということだろ、っ。だが生花で水陸を区分けするのに石を置くというのは何となくお座なりな便法だという気がする。それなら二瓶飾りにして陸生植物を竹筒か背の高い花瓶にいけ、水生植物は水盤を使っていけた方がよさそうである。先代は水陸いけに石を置くことを嫌っていたが私も同様である。ただ生花では枝物花材の留として根締に社若等水草をとり合わせることはしていないが、立花では松の真に社若というとり合わせは昔通りに踏習している。ところで、今月号には唐桃の生花を二作掲載している。の株分けとロ頁の「立華生花展」の出品作だが、どちらの唐桃も老木で枝ぶりは素直ではない上に携めがきかない。こういう花材は枝取りだけで一瓶の出来映えがきまってしまう。真らに水で際きまそでう充な分枝に形、を副見、極留めと枚る先こかとも〜ができれば、あとはかえって楽かもしれない。そして与えられた自然の枝ぶりに従っていけているうちに、自分でも知らなかった植物の思いがけない姿に出逢うのである。唐桃の紅白と杜若の紫と若い緑の葉が広い水面に映え、絵としても美しい生花となった。6頁の杜若とマ。金薮fF真流し車中・花器陶焼締花瓶三月の梓の会(研修会)では、高きお灯、太き516Hンの椿二本をとりよせて、各自で好きなところを枝取りしていけた。薮椿といってもかなりの古木で枝振りが良く、花と葉は小きく締まっているので生花には好適な花材であ屈曲した太枝から細く長い枝が伸びているので枝先の葉を整理して真流しの花型にいけた。この椿の一種挿は高さ日でほどの小品生花だが足もとの古い裂目を見せて古木の感じを強め、副の湾曲部から上の方は木肌を見せてその効果を助けている。そして副から下は花の咲いた若枝を幹に見立てた真の枝の後から挿した。7

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