4月号
304/551

ろうそくーミコニ花型行型ーコ−JF花器黒天目紬深鉢木憲の若枝は素直で伸び伸びしているが花のつき方が少ない。又枝が脆いので携めがきかない。やや古くなってくると梢に小枝が多くなって幹も曲がり花も多くなってくるので形がとりやすくなる。老木には新しい若枝が少なく、或は短くなり、小枝が枝駅琳のように密集して姿の良い横枝も多くなる。作例の真、副、胴あたりには若めの木蓮を使い、留、控には老木の小枝を使ってみた。いわば老木の切株から新しい枝が伸び出たような花態である。真に使った枝は真直に伸びていたので中程を火境めして形をつけている。留、総囲には老木の幹から前に出た小枝を総囲に見立て、右斜前に伸びた枝を留にしている。火擦めは熔めより携めとも云い、携め口を蝋燭の火等で熔って曲げ、形がついたらすぐ冷水できます。8

元のページ  ../index.html#304

このブックを見る