3月号
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↓f Rふ1月に活けた花である。横はば奥行きとも枝のはり出した、かなりの大作である。大作の花は普通の瓶花の引き伸しではなく、大作として豪壮なもち味や、その大きい部分の中に変化のある形が、部分部分に集柏されていることが必要、とされている。この写真の作品をみると、ろうばいは中央上方より左へ枝を入れ、下部の下まで形を作り、つばき(白つばき)は中央部から右ななめ上方へ枝葉をさし出して足もとの茎の見えるようにさし出してあり、その右下部に開花をさげて一輪、ろうばいの枝が盾なつて複雑な中に、変化のある形を考えて作ってある。強い中に変化があり、しかも柩備された作品。R二つの花瓶を左右、又は前後にならベて二つの花瓶の調和と、それに活ける花の澁和を作るのを「二作構成」にさくこうせい、という。普通の瓶花盛花ではなく、怠匠的な考案のもとに作る作品であって、横に広い床の間、棚などの装飾花として適した花形といえる。この写真の花器は同じ形のオレンヂ色のガラス鉢を左右にならべ、左の花、右の花とが結び合うように花形の組み合せを考えてある。二つの盛花を別々に考えるのではなく、カユウ、スイセン、ランの左の花に対し、右の花器より左方の花恭の上に、椿の紅花を屯ねて花形の結合を考えている。2 ,, ,, @ (大@ (二作構成)カユウランの葉水仙紅つばき作)ろうばい白つばき

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