3月号
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山川トVU↓刈,JAl−− お雛さんの桃楼子怖と利水仙の終わる頃、桃とラッパ水仙がでてくる。梅も桃も中国が原産地だが、いつ頃日本に入ってきたのか、はっきりしないらしい。いけた桃は花桃なので、どんな実ができるのかは知らない。花桃は江戸時代から作られているが、栴や概ほど品種は多くない。代表的なのは「矢U」で、二月になると雛祭りのお花として沢山出まわりはじめる。だから私達も桃をいけるのは雛祭りに合わせて−一川の下旬。花桃は早くから咲くが、果樹としての桃の花は四月に入ってからになる。何刀通っている倉敷の叔付の家のあたりにも桃畑が方々に見える。山の裾一帯が温かい桃色に霞む。あれが桃色なのだと改めて感じる。二川の梅、三月の楼とも、あたりの空気も肌触りもちがっている。お雛さんに飾る作例のような盛花なら、少し太い枝と細枝が川、五本あれば十分足りる。この盛花も一番高い枝と次の枝は上下二本に切り分けていけている。他は細枝五本。桃の花の色に、ラッパ水仙の鮮黄色をとり合わせると、共に引き立て合って明るい春の彩になる。ラッパ水仙花器褐色粕条文入り水盤桃白梓9

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