3月号
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真fJq%、ん100けいおうざくら啓翁桜//花型草型副流し花器煤竹竹筒春に薄紅色で小・?と−型の花を咲かせる啓翁桜は、中岡桜桃(中国実桜)と彼岸桜を親として生まれた品種で、実冷地での促成栽培により冬のうちから春先まで市場に出まわる。昨年の一一月初旬に奈良県五候市の西吉野の花木産地を訪れたときには、奥山の畑で啓翁桜の背が膨らんでいた(日頁下の写真)。丁度お彼岸の頃に満開になるそうで、その頃に行くと山菜買の黄色と啓翁桜の薄紅色でとても美しいそうである。西と口野では敬翁桜と呼んでいる。副から瑠にかけて枝数を多く挿しているので、今まさに満開の花見気分を味わっている。家に居ながらにして山の花を愛でることができるのも、いけばなの楽しみの一つであるし、産地で花木栽培に愛情を注いで下さる方達があってこそ、この楽しみが可能になっていることを忘れてはいけないと思う。作例の生花は真の撰めがやや低かった。真の枝は左の図のように全体の巾心付近で携めるようにしたい。{山渓6

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