3月号
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縄挑び小手墜の上で春がピョンピョンと純跳びしているような花である。暖かい晴れた口に植物関の広場に行くと芝生の上で、色とりどりの服を新た子供達が跳ねまわっている。子供の頃、植物園の近くに住んでいたので行く機会は多かった。私も挑びはねる群の一人だった。今頃、三月の中旬を過ぎるとチューリップの花壇。花屋で売られているのよりずっと背が高く、花も大きかったようだ。そして品種も今のように多くはなかった。フリージアも白と黄色ぐらいしか花−んでいなかったし花も小さかった。花の種類が多くなりはじめたのは一九八O年頃からではなかったかと思う。九0年代に入るとどんな花も毎年新しい品種が出るように品憲判も覚えきれないほどになってしまった。だが小手笹や雪柳は昔からの変わらぬ姿で季節になると私達の家にやってきてくれる。そんな花をベースにして、成り立っているのがいけばなの一面なのだろう。そして、それぞれの花の季節性や自然環境のうちでの生能字}知っておかなければならないのも大切な事だと思う。花材小手強チューリップフリージア花器灰白色紬方形花瓶〈3頁の花V懐子3

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