3月号
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草花だての立花立花時勢粧に描かれている立花図は版画としても実に優れている。この時代は師宜の風俗画から浮世絵創始の時代であった。(一、六八0)この。ヘージに掲載した「草花立花」は、草花だけで作った立花としては随分、自然趣味の作品である。色彩的にも美しかろうし、今日の盛花に似通った様な趣味がうかがわれる。立花としては型にはまった作品で、もつと、のびやかな感じに作ったガがよいと息えるのだが、あまりよい立花とは息えない。対ページの次郎兵衛作の飛趾的な作品と比較してみると、窮屈な悠じをうける。これをここに掲載したのは、立花でもこんな草花だけの作品がある、といった認味で紹介をしたのだが、祇本型へのとらわれと、草花のn然とうるおい、この二つが、布化立花という特異な芸術磁を生み出しておらない様に息える。日扇、姫百合、ききよう、ぎぽうし、以の杜豹、芦、なでしこ、などを配合した夏の平花立花である。れの力伺へ長くさし出したのは、返り咲きの杜芯の葉の様に思えるのだが、諮(うけ)の位叩いに入れて、この花梨は高請流(たかうけながし)という形である。さて、これを現代版に作ってみた。草花の材料でと思ったのだが、材料の都合が悪く、この写真の盛花もよい作品とは111心われない。立花の形を写そうと思う心が、自然窮屈になつて、平凡な作品となった。花器行季柳、ばらん、白菊、淡紅椿やきしめ変形花瓶. 盛花花材,t'~ 廷<lミ~~

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