3月号
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渓Jufえ松一色立花砂の物江戸時代初期、桑原冨春軒仙渓が礎を築き、今に続く一本の道。私達桑原専慶流一門は今その道の上を共に歩いている。いけばなの兵髄を極めたい。花をいけると心が安らぐ。そういった同じ価値観を共有していることこそ、とても素晴らしいことだと思う。器の上の限られた空間に自然の息吹を現すには、植物それぞれの個性を掴み、それを表現するための技術をもっていなければならない。植物それぞれの個性を掴むということは頭だけでできることではない。野に出て直に感じとり、自然の中で心を揺さぶられる体験が多いほど、それはいけばなに現れてくるものだとmfっ。そして花をいける時、手にした花を精一杯生かそうとして花に心を寄り添わせ、無心に花のことだけを考える。花の道を歩むすべての人が、その形容しがたい至福の時間を命の糧にしている。「冨春軒三代展」を終え、花と真撃に向き合う仲間と、学び、磨き、生かし、伝えていこうと、決意を新たにしている。八十二、十三頁の花〉人の手で大切に育てられた黒松の、見る者を優しく包み込むようなどっしりとした風格。赤松の流し枝と白く険しい晒木が、何年もそこにあるかのように寄り添ってくれた。私の津身の松一色砂の物。花材黒松兵制前置八十川貞・・仁の花Vた天女の横笛にあわせて。八十四頁下の花V〈十五頁の花〉水仙一色立花。立てるごとにその奥深さを実感する、私の大好きな花。梅擬紅白立花枯葉の投入水仙一色立花砂の物仙花材梅擬紅見越請流枝花材水仙主株の真副胴正真胴赤松流枝見越=一光松正真晒木控枝花器青銅砂鉢梅擬の紅白の実が踊る。銅器に描かれ権擬’nR花器飛天文銅器異国の森の枯れ葉の舞。花材カラベラ(枯葉)グロリオサ花器銀織部笑口花器柳原陸夫作松一色とともに冬になくてはならない正真見越子株の請流枝寒菊主株の前置子株の前置花器中同士器赤松前置控枝菊正草請胴副胴渓渓仙渓仙渓控枝花の道仙15 {山

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