3月号
455/555

あんず花型草型副流し花器煤竹寸筒ヨーロッパの春、時々白い花が満関している杏の大木に出合うことがある。とくに飛行場に降下中の機内の窓から斜め下に凡えると、山桜を四、五本合わせたようで咲き方が大きい。ただ日本の桜のように何本も並木のように植えられてはいない。一本だけ屋根より高い所に、こんもりと咲き茂っているのである。桜も花をこんもりと咲かせたい。そうなると、花型は草型の副流しか留流しにしたい。副流しなら真と副の問にかなりの数の花を配置できるし長くのばすこともできる。だが副に太い枝を使うと、かなりの重みがかかるので副側に倒れやすくなる点を注意しなければならない。できれば竹筒でなく重量のある鉛の胴輪を作って深い水盤にゆったりいける。真留桜7 {山粛

元のページ  ../index.html#455

このブックを見る