3月号
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やまならしあずきゃなぎ小豆柳花型草型留流し花器褐色焼締め横長鉢柳は主に北半球に分布し、柳科は約四OO種もあり、それらは、化粧柳属、山鳴属(ポプラ)、柳属、大葉柳属の四属に分けられている。このうち、いけばなに使われるのは殆ど柳属で、枝垂柳、行李柳、猫柳などだが、自然交雑種が多く、分類の難しい植物なのだそうである。作例に使った小豆柳もそんな雑種の一つで、赤芽柳、黒芽柳も猫柳の変種だと考えられている。花材として使うのは晩秋から早春までの落葉期で、その期間は枝の線と冬芽の色が美しい。小豆柳も初冬からいけはじめるが糸、芽と枝の色が美しくなるのは一月に入ってからのようである。そして赤芽柳より細く、冬芽も小さく、名前通り小豆粒のよ、つに見える。作例では一一十三本いけているが、これぐらいまでが上品なので、長い留に沈みの枝を、行の花型のときよりも多く挿し加えているが、標準的な留流しの型である。真留{山粛6

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