3月号
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〈ろもじだんこうばい黒文字薮椿花型二種挿し副流し花器煤竹す筒黒文字は楠科・黒文字属で、樹皮が濃い黒緑色の落葉低木である。そして樹皮や材に芳香があるので、樹皮を残したまま楊子に使われる。三、四月頃小葉とともに花径五、六ミリの黄緑色の花が三1五輪づっかたまって咲く。野生では開花期以外は見わけがつきにくいが仲間として植香梅、白文字、山香箸等がある。名前のよく似た青文字は同じ楠科だが別属の浜枇杷属に分類されている。花材としてはあまり使われていないようだが早春の趣が深く、同じ季節に咲く薮椿がよいとり合わせとなる。そして細くてもしっかりした枝線を見せたいので、枝数は多くしない万がいい。かなり撲めやすい花材だが細い枝なので無理な形付けは避け自然な姿にいけ上げる。7 点ー

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