3月号
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七O種の原種のうちの数種をもとにアマリリスヨーロッパに原産地の南アメリカからアマリリス(正確にはヒッペアストルム)が紹介されたのは一七六九年のことである。その後、南アメリカに野生する約して現在見られるような美しい大輪品種が作られた。ところで、植物の分類表を見ると現在アマリリスとよばれている花は懲芹花科のヒッペアストルム属に入れられている。アマリリスで調べると同じ抽出庄化科のアマリリス属のアマリリスは、南アフリカが原産地の一属一種の花と−記載されている。これは、最初南アフリカ原産のアマリリスと南アメリカ原産のヒッペアストルムが同一属の植物とされていたのが後になって別属の植物と断定されたためである。同じアマリリスと思って園芸栽培が盛んになり、広くアマリリスとして親しまれるようになってから、植物学者が突如として異を唱、えたわけである。気の毒なのはアマリリス属アマリリスの方で、アマリリスで通っているヒッペアストルムにアマリリスの名を取られて自分は本アマリリス、或は、ベラドンナリリ!とい、フ名で未だに一属一種で暮しているそうである。2

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