3月号
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〈5頁の花〉このようなくみ合わせで注意したいのは、配色を充分考慮しなくてはならないが、どこかでその花の自然の出生の姿を上手にとり入れないと色の美しいだけのフラワーデザインで終ってしまう。この作例でいうなら御苧の茎の柔かい曲線と人手蔓の葉面の見せ方がいけ花らしきを感じきせているのである。北海道より気軽に出かけるよ、つになった東南アジアの自然の美しきも自分のいけ花としていけてみたいのが現代なのであろう。花材白花海芋グリーンカラー入手蔓(セロウム)花器紺色ガラス鉢稽古の花材の作例として、ラッパ水仙、麦、オクロレウカの葉を選んでいけてみた。オクロレウカは長大アイリスの葉で出却の葉を厚く長くしたよ、つな形でここ十年位の聞にかなり普及した花材である。社若や花菖蒲は花物花材として扱われ、葉だけでは売られていないがオクロレウカは殆ど一年中手に入る長葉花材として重宝なものである。緑を主にしたとり合わせとして例示した。花材ラッパ水仙(黄)麦オクロレウカの葉花器横長陶鉢5

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