2月号
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R「Rこれは壁面のかけばなです。がけ」といいます。新年の花として活けたのですが、古い感じの竹篭にもモンステラの葉が聞和していると思います。今年の冬は暖かく淡紅の梅が自然に咲き、モンステラの緑の葉と白の大輪菊の配合は、たっぷりと豊かな感じの花です。かけ篭には大振りの花ですが、場fPJう所が広ければこの程度まで大きく活けてもよいわけです。潰きいけの花と同じ程度の大きさですが、新鮮な感じのある迎春の花といえます。11月の末、京都の南郊の深草山で切った竹がまだ青々としています。そのうち自然のままの雅趣のあるものを花器にして、淡黄のラッパ水仙を一種、清楚な感じに挿しました。竹の緑と褐色のくちた部分、それに水仙の黄色が淡泊な色凋をみせて、これは意匠的な感じのある化です。単純な花ですが飾りつけてみると野趣の中に、ほのぼのとした朴の明るさが感じられます。竹はやはり自分で切った竹でないとこんな成台しは出ません。ラッパスイセン4 ... R 栴モンステラキク(咄面の花)雅な心を織りこもうとする,そんな形式のものが多いのです。派手やかに見える花の中にも,常に索朴な感情が含まれています。日本のいけばなは,袋華な美しさよりも淡泊な自然美の中に風⑧

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