2月号
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ふる5〉田?っ。如陰仙暦での一月は睦月、二月は知月むつきささら睦月の語源は稲の実を水に浸す月「実月」という意味と、家族親類が仲睦まじくという願いが予」められている。そして如月は寒さをしのぐためにさらに若物を重ね着するので「衣更着」という意味もあるが、それよ内も草木が更生し万物が・唱え動き出す「生更ぎ」の方に、名にこめられた奥行きを感じる。もともと「如月」は中国の二月の異称である。月の如くとはどんな心がこめられているのだろう。欠けてもまた満ちてゆく月。月光のように清らかで冴え冴えとした白銀の風景。冬の月を見上げたときに感じる心の奮えは、自分門身の奥深くで眠っていたものが、芽生えを促しているのかもしれない。アメリカでは大統領が代わった。彼の「共に変わろう」という言葉に共感する。どう生きるか、どう生かすか。花道をぶす私達にこそできることは何か。閑かなこの季節にこそ、自分が進む道を澄んだ心で見極めて、一歩を踏み出す−Mが必要だと姫南天の林の下に菜の花を低くいけ、南天の実を添えた。菜の花は宵一(つ直ぐ上へ伸びてゆく。冷気でほのかに赤く色付いた姫南天の聞を、春の息吹がのぼってゆく様を毎日楽しんでいる。9 渓

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