2月号
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もりものれんこんなるとさんと主なぴ際には今年の一月下旬、京の風景なのである。長い枝垂柳の枝は切らずにそのままの長さで大結びにしている。枝垂柳花器褐色粕花瓶花材水仙南天私の住む巾阿波の国〈4頁の花〉鳴門金時に蓮棟。自然の恵み豊かな阿波の国から届いた根菜二品。根菜類も日本では締麗に洗われ、丁寧に包装して出荷されるので、そのまま飾っておけるほど姿形が整っている。(阿波H徳島)tu、大阪の旧家では文人調の盛物がよく飾られていたが蓮根もその材料の一つだった。その頃淀川水系(現在の京阪電車沿線)には蓮池が多かった。新鮮さと良い形が要求される文人盛物用の蓮棋は手に入れやすかったのでよく使われていたようである。私の母方の祖父も、お正月には蓮根に取引先の沖縄から送られてきた珍しい果物類を床の間に飾っていた記憶がある。祖父は得意らしかったが、子供の私には地味過ぎてちっともいいとは思えなかった。多分4.良に素子が鳴門金時に菜の花をそ、えたような感じに飾られていれば、もっとよく憶えていた筈だと関心う。花材蓮根鳴門金時菜の花花器黒白紬Aハ刷壷5頁の生花V花型平型副流し花器空色柚花鉢庭に五ヶ所、それぞれ五十本ぐらいづっ葉蘭がそ叢うせ生いしている。皆同じように見えるが、周聞を庭木や塀に閉まれている所では葉が高く立ちヒがり、.・万が開いていると、その方向に葉が牒いて大きく湾曲している。そして大業の蔭に小業が隠れていて、日当たりがよすぎると葉色が黄ばんでいる。適当な長さ、幅、反り具合の葉を選んで七葉いけてみた。何枚いけるにしても大切なことは、兵(序)、副(破)、留(急)の形をはっきり示すことで、他の葉は奥行や高さ、長さをはっきり見せるための装飾枝である。葉蘭八5

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