2月号
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てっぺん四方竹椿花型真の草型花器点刻文水盤庭掃除を休まず続けていると、日々、っつり変るその姿がはっきりと目に映り、心に感じられるのだが、最近は素子に頼りきりなので、ちょっとした小さな変化は見逃してしまっている。今年も四方竹の葉の茂みから細い街がのび上がってきたのに気付いた。根元で太さがlかmんほどで、小さい竹の皮に包まれ、稗がいmからUmぐらいに育っている。’〉》〉四方竹の周囲には椿も咲きかけている。何気なく眺めている聞に、こんな冬庭の件いも花になるのではないかと思っていけたのがこの生花である。成長して枝葉をひろげると周りの邪魔になりそうな街を四本切り、古い四方竹のうち枝振りの良さそうなのを一本切れば、あとは椿か水仙をそえればよさそ、つである。街のうち天辺に葉が出たのを真にして、真図、見越、内副を加える。古株の上段の枝季乞副に見立て、下段を胴に当てた。椿は切りとっても樹形に影響のなさそうな裏側の立枝を使った。うまい具合に総囲の場所に奮がついていたので、一枝主語に使うことができた。控は椿の花を目立たせ、全体の姿形をシンプルに見せられるように古株の枝葉を整理したときにできた葉付きの小枝を当てた。簡素な庭の一隅を写しとった二月の生花である。5

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