2月号
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第三徴郵便物認可桑原専慶流いけばなテキスト掛号1993年2月1日発行(毎月l回l日発行)桑原専慶流家元発行木瓜菜の花定価五OO円花型胴流し竹鶴首花の花材のうち、和利物で私が最もよく使うのは多分木瓜だろう。好きだから多用するのだが、一体どこが好きなのかと云うと、まず花である。とくに朱木瓜の色は桜や梅よりも色が鮮やかで強い。白木瓜も花弁が厚いので白さが明るい。そして野放図に伸びた伎をど、フ枝取りしようか考えるのも面白いし、考えながら校取りして一瓶にまとめると必ず私の好みが出ている。この木瓜も花屋で枝振りは考、えず、花付きのよいものを選んで買ったので思いがけない花型にいけ上がった生花である。草の花型でも、これは乱曲体になるが、強いて花型を分類してみると胴流しとすべきだろう。余分とも見える枝も残して、木瓜の出生を強調した生花の作例である。花器白二種挿/ / 一斗花や生花といった古典的ないけ

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