2月号
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〈2頁の花〉細いが枝振りのよい朱ホ恥である。蕃蔽科には花木が多い。晩秋から咲き始める寒桜。木瓜は年を越しても咲き続け、二月には梅、三月は桃、四月は桜と続いて行くが、それぞれ樹形に特徴がある。とくに木瓜は独特の枝振りで、生長の過程には一定の法則はあるのだろうが、若枝の楚でさえ形はまちまちで野放図に育って行く。そこが木瓜の魅力であり、その上花弁が厚いので花色も各色鮮かである。作例には屈強な朱木瓜に、しなやかな小手盤、白と朱をつなぐ花としてルレlブの温かみのあるピンクを選んだ。花器は倉敷の弟が贈ってくれた宇野仁松氏の若い頃の緑陶の花瓶で、後年の作風と対照しながら興味深く使っている。花材朱木瓜小手笹ルレ|ブ(百合)花器唐草文緑陶花瓶万年青十五葉二果でまη4頁に続く)3

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