2月号
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) 6頁のとりあわせは稽古の花材としては少し賛沢かもしれないが、この頁の作例なら早春の息吹きの感じられる一般的な花材であろう。チューリップは在来種と、オランダから切花として直接輸入されたものと、球根を輸入して日本で栽培された品種が加わって大変種類が多くなっている。このうちオランダの国内で栽培されて切りとられ、箱詰にして空輸で送られてくるものは花は美しいが茎も葉も弱くていけ花には使えない。同じ品種のチューリップでも日本で栽培されたものは値段は高いが生花にも使えるようしっかり育てられている。作例の百合咲きのピンクのチューリップも輸入球根を日本で育てたものらしいが花弁の形に似た細長い丈夫な葉がついている。普通のチューリップより少し高いので稽古には種類を変えてもよいだろう。赤芽柳はそろそろ芽吹いて皮がはずれ、花穂が出てくる季節である。花穂は柔らかい銀色なので明るい色の洋花との配色も良い。このとりあわせなら作例のよ、つな自由花型でなく基本花型にいけて初歩的な稽古に使うこともできる。ピンク百合咲チューリップ花器飴色利水盤花材赤芽柳菜の花稽古の花材(27

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