2月号
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さえし山山山菜留英花型留流し花器焼締横長深鉢私が生花の稽古をはじめたのは秋口からだった。花材として指定されたのは菊と葉蘭で半年ぐらいの間ほとんどその二種ばかりをいけ続けていた。そして一一月の末頃たまには枝物ということで始めて山茶頁を手にした。その時感じたのは、何といけるのが楽しい花材であろうということだった。枝が思い通りに撰められるので、どんな花型にもなる。面白がっていけているうちに随分不自然な花型になって父にたしなめられたこともあった。その後老木は老木のように、若枝は若枝らしく素直にいけるようになったが、自分でも少しは良いかなと思える山菜頁は二、三年に一度しかいけられない。作例は稽古用の若校を留流しにいけたものである。4

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