2月号
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c ユキヤナギァイリスヤブツバキテッポウユリカーネーションアジアンタアマリリスの葉RcRァイリス竹の寸筒(ずんどう)に活ける。赤花のヤブツバキは野趣があって生花にも盛花瓶花のいずれの場合にも風雅なもち味があり、使いやすい材料である。アイリスの青色の花と色彩の配合もよく、細い曲線の葉と椿の丸い葉との調和もよい。この椿は枝の調子も古さびて占雅な中に赤色⑧黒椙色の陶器、ひろがりのある腰高の花器である。最近買った中の一っだが、安定がどうかと思ったが活けてみると花うつりのよい花器である。花材はビンクのカーネーション3本、テッボウユリ3本、アジアンタムを取合せたが、これは温和な感じの配合で、温室花三種の普通の盛花、というところであろう。とる。1月15日から休みなく「生花百事」の原稿を書きつづけて原稿用紙に二百枚、疲れ切った今日である。(2月15日)トの)には、折あしく材料の少ない日にめぐりあわせた。どうにか作りあげたこの号のテキストである中には苦しい作品がある。お察し10日に撮彩の写真(このテキス、ヤプツバキをすす2月10日、テキストの写真をの花が咲き、ことに雅趣が感じられるのだが、アイリスの花のつぽみ、開花をとりまじえて色の調子が美しい。壷に入れるのもよいが、索朴な竹筒に活けるのもまた、雅趣があって好ましい。いつでも、どこでも得られる平凡な材料でも用い方によっては案外、調子のよい花が出来ると思う。アジアンタムは鉢植の草もので、根洗いにして使う。切ると水揚げがよくない。テッボウユリを活ける場合、開花、中開の花が交わるようにしたい。つぼみだけでは形が悪く変化に乏しい。この盛花はアジアンタムの柔らかい葉の調子がよく、葉色も黄緑の軽やかな感じがあり、この盛花を引き立てている。下さい、といいたいところである。さて、雪柳にアマリリスの葉の盛花。あまりよい作品とは思えないのだが、雪柳とコデマリという材料は平凡な形のもので、稽古用には形もとりやすく、用いやすい材料だが、面白い調子には感じられない材料である。雪柳に朱ボケニ種雪柳に赤椿などの取合せがよいと思う。8 ム’ @ R

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