1月号
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” ~いけばなに使う普通の花器は、大きさも大体きまつているものだが、花展に出品の花器、特殊な大広間のいけばなには、特に大きい花器が必要になつてくる。陶器でも最近は段々大きい作品が作りにくくなったらしく、信楽焼や丹波焼では硬質の陶器なので、かなり大作が作られるのだが、それも段々少くなつている。京都の陶芸家では宇野仁松氏が大作の名手といわれるのだが、これも以前のようには大作が見られないようである。広大ないけばな展の会場には、一作に二坪、三坪ほどの場所を使って豪壮な大作をならべる必要があり、私達、花道家としては日頃のたしなみとでもいうのか、いつとなく大きい花器を準備しておいて、いざといったときに使えるように用意をしておく必要がある。先代の在世のころも、大きい花器が沢山あつて岡き場所と保存に困ったものだが、そのあとをついだ私もこれとよく似て、大作用の花器をいくつか集めて保存している。私の家に「大きい花器」は10個ばかりあるのだが、そのうちから手近かなものを写真にとつておみせすることにした。c ⑪ R 大言い花器奮ーAの写真は,東京お茶の水、山の上ホテルにて写す。D. E. は桑原宅にある大きいB. C. 花器。`疇-. @ R --..

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