1月号
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第三種郵便物認可桑原専慶流いけばなテキスト山号1999年1月1日発行(毎月1回1日発行)桑原専慶流家元発行定価五OO円石化大豆石化大豆は茎が平たく幅広に変形しているが、大豆というより枝豆と云った方がわかりやすいと思うが、要するに枝豆の奇形品種である。以前にはよく見られた花材だが、最近あまり多くは売られていないようである。石化植物のことを帯化植物ともいうが、茎、或は枝先が平たく変形する。いけばなにもよく使われていて、石化大豆の他に石化金雀枝、石化杉、石化鶏頭、石化玉羊歯、石化理守がある。久しぶりに立派な石化大豆を見つけたので、とりム口わせに何がよさそうかと花屋の店の中を見まわしていると、黄花のバンクシアが目についた。星稜な姿の石化大豆には、おとなしい花は似合いそうには思えない。パンクシアは多くの品種が輸入されているが、このピンクッション型の黄花品種は緑の葉に艶があって美しい。石化大豆の枯れた色ともよい対照になる。花型として石化大豆の重みを見せるための立枝、波状の曲線を見せる横枝で構成し、配色としてそえたパンクシアだけでは重苦しいので明るく軽い色のコキアをそえた。花材石化大豆コキアパンクシア花器花山岡山石丸彫り花瓶

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