1月号
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かんぽけ寒木瓜木瓜は植えておいても中々大きくならない成長の遅い木である。二系統あって、日本の山野に自生している草木瓜と、中国から平人女時代に渡来したのが木瓜である。草木瓜は初mからlmぐらいまでのびるが、長い枝は横に這って曲がりくねって高くならない。家の庭に、まだ先代の居た頃植えた草木瓜は未だに大きくなったようには見えない。中国から渡来した木瓜も生長は遅いが、かなり大きく育つ。師範の土口田慶史さんの家の庭の朱木瓜は太さは根元で4仰ぐらい。高さは幻mになって日本ほどが株立ちしている。春には真赤な花が見事に咲く。高被科の花木として桜、梅、桃、木瓜等が花材として代表的な種類で花は五弁が基本で形もよく似ているが枝ぶりにはそれぞれの持味がある。最も素直なのが桃で、次が桜、梅は直線的な交差で漂々しさがある。ところが木瓜の樹形はどう云い表わせばいいのかわからないような姿をしているが、そのユニークさが良さでもある。作例では木瓜の枝形の不規則性をそのまま現すように構成し、菊の花で柔らかきが加わった。花材朱木瓜糸菊花器マックム焼花瓶(オランダ)9

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