1月号
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二種一抑留流し錦木が落葉すると、その小枝の乾澗らびた院に冬日が射して陰影の野が深く彫りこまれて、寒さも一層深まるよ、つな感じがする。よく見ると鰭の何でかごとに鰭の切れ目があって、そこに胡麻粒ほどの葉芽がくっついている。枝先にも四陵の鰭の中心に固く小さい芽がついている。これから先、氷雨に凍え、雪を被る日も多い冬をどんな生理で耐えて行くのか不思議に思うが芯は案外強そうである。錦木の最も美しい季節は紅葉の秋だが、落葉後は冬枯れの植物のしっかりした生命力を感じさせるよ、つにいけてみたい。粘りがあって境めやすい錦木は、手を加えればどんな形にもいけられるが、作例ではあまり枝を作らず、素直な花型にまとめている。冬枯れの枝に厚葉の艶やかな槽をそえてやすらぎを感じさせたい一瓶である。総凶HdA、コf1キp花花型器煤竹寸筒10

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