12月号
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L"IJIt げ真楔4 立花では一瓶のうちに晒木をどこかに用いて険しく重厚な景色を表現する。又現代花においても大作に重量感を与える構成材として、時にはいかにも不自然な彩色を施して使っている。だか晒木の持味は重量感ばかりではないだろう。一度今回のような軽やかに舞う明るい枯枝を見せたくてこの立花を作ってみた。一瓶のうち正真の牡丹‘正真前の薩摩寒蘭、前置の楔の他すべて晒木で構成してみた。そこに朱木瓜をあしらって暖かみをそえ、潤いを感じられるよう考えてみた。私の好ぎな一瓶である。花型翌慰jLr花材真、副、請、流枝、胴、見晒木砂の物左流枝—4頁ー種の松でいけ上げてみた。砂の物犀澱杖越、控の七枝に晒木正真寒牡丹正真前藷摩寒蘭前置あしらい朱木瓜花器大谷燻焼矢野款一作松一色の立花には‘一瓶に黒松、赤松、五葉松等幾種類かの松を立て合わせて変化をつけるが、今回は三を並べてみようというので、各瓶一この松一色の砂の物は黒松一色で右端に立てたものである。胴に大きなし晒ゃn木iをv安定させ、そこから各枝を出し、流枝を持ち立て、前置には地を這つような枝を長く前につき出してみた。紅葉の名所嵐山で紅葉一色の立花を見せる、というのは厚かましい話かもしれない。会の当日嵐山の紅葉は七分ぐらいの色付き方で、金屏風の前に出生通り立てられた、上は真紅の照り葉、下か緑葉の立花の楓が秋の洛外図のように華やいで見える。紅葉一色の立花は一日しかし保たない。贅沢とも云えるが立てた私の心にいつまでも残る一瓶であろう。黒松一色砂の物ー2頁ー紅葉一色砂の物ー3頁ーしゃれぽくん間の床の間に、三瓶の松一色の立花

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