11月号
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アメリカ大陸の深い色の夕焼空。私もこの花器は好きなので、いけばな展にもよく使う。この頁では、アンスリュ1ム。その鮮やかな赤さに対してアガベの円みのあるグリーン。紫陽花の淡い.クリーンとピンクのまじった紫陽花をそえてみた。花材アンスリュlム紫陽花アガベ・アテナータ花器ダイア柄文深鉢この枯紫陽花の花穂は直径十六γ、長さが四十γもある。柏葉紫陽花の八重咲き種だそうだが、Jピラミッド紫陽花とかミナズキ(糊空木の仲間)と呼んでいる花のようにも見える。花は完全に乾燥していて触るとカサカサと音がするが、そのすぐドには緑の葉が残っていた。花の時季にはかなり頭が重かったようで、真横にうなだれている。ベージュ色に枯れた花穂の上側はほのかに赤みがきして鮮やかである。枯れた花には水々しい花を令わせたい。紅白の菩械をとり合わせて、大ぶりのガラス花器にいけた。吾亦紅を加えると秋色に深みが増す。2頁の生の柔らかきと3頁の枯れた質感、そのどちらも紫陽花の特徴であり、それぞれにとり合わせを工夫して楽しみたい。大きな枯紫陽花〈3頁の花〉仙渓3

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